真鍮は水に弱いのか?腐食の原因と長持ちさせるための正しい知識

真鍮とはどんな金属か
真鍮は銅(Cu)と亜鉛(Zn)を主成分とする合金で、加工性・導電性・外観性に優れることから、機械部品や装飾金具、水栓部品まで幅広く使用されています。一方で「水に弱い」という評価が付きまとうのは、真鍮特有の合金構造に理由があります。
真鍮の基本組成と特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主成分 | 銅+亜鉛 |
| 特徴 | 加工性が高い、見た目が美しい |
| 弱点 | 水・湿気・不純物による腐食 |
銅自体は比較的耐食性に優れていますが、亜鉛は水分やイオンに対して反応性が高く、これが真鍮の耐水性を左右する要因となります。
真鍮が水に弱いと言われる本当の理由
脱亜鉛腐食(だつあえんふしょく)
真鍮が水に弱い最大の理由は、脱亜鉛腐食と呼ばれる現象です。これは水や湿気に長期間さらされることで、合金中の亜鉛だけが優先的に溶け出し、銅成分だけがスポンジ状に残る腐食形態です。
この現象についてはJISでも金属腐食の一例として解説されています。
水質による影響
特に以下のような水質条件では、真鍮の劣化が加速します。
- 塩素濃度が高い水道水
- 酸性寄りの水
- 溶存酸素量が多い水
日本の水道水は比較的安全ですが、地域差や使用環境によっては真鍮部品の寿命を縮める要因になります。
真鍮はどの程度水に弱いのか
「水に弱い」といっても、真鍮がすぐに使えなくなるわけではありません。重要なのは使用環境と時間です。
短期間の水接触
一時的な水濡れや通常の屋内使用であれば、真鍮は大きな問題を起こしにくい素材です。水栓金具やバルブ部品に真鍮が多用されていることが、その証拠です。
長期間・常時水接触
一方で、常時水に浸かる環境や、屋外で雨水にさらされ続ける用途では注意が必要です。
真鍮を水回りで使う際の注意点
メッキ・表面処理の有無
真鍮製品の多くは、ニッケルメッキやクロムメッキが施されています。これにより水との直接接触を防ぎ、耐食性を大幅に向上させています。
| 表面処理 | 耐水性 |
|---|---|
| 無処理 | 低い |
| ニッケルメッキ | 高い |
| クロムメッキ | 非常に高い |
異種金属接触腐食
ステンレスや鉄と直接接触させた状態で水が介在すると、電位差によるガルバニック腐食が発生する場合があります。
真鍮を長持ちさせるための具体的対策
- 表面処理済み真鍮を選ぶ
- 常時水没環境を避ける
- 定期的に乾燥・清掃を行う
- 必要に応じて耐食性材料へ切り替える
特に長寿命が求められる場合は、真鍮以外の材料選定も重要です。
真鍮は水に弱い=使えない、ではない
真鍮は水に弱い性質を持つが、正しい知識と対策があれば十分に実用可能な材料です。重要なのは「なぜ弱いのか」を理解し、用途・環境に合わせた設計と選定を行うことです。
本記事で解説し

コメント